素敵な人とは

今日、とても素敵だなあ、こんな大人の女性になれたらいいなあ、と思う人を見つけました。

その人は、金髪のさっぱりとしたショートヘアーで、メイクはナチュラル、耳たぶにおさまるほどのイヤリングと華奢なネックレスでさりげなく女性らしさを身に纏った人。洋服はオールブラックのワントーンでまとめ、シンプルなカットソーにワイドパンツといったメンズライクなスタイルをさらりと着こなしているその姿は、決して派手ではないけれど、内側から滲み出るその人らしさが感じられ、一瞬で惹きつけられました。

 

そう、わたしが目指すのは、自分のスタイルをきちんと持っている人。その人はまさに、わたしの目指す理想の大人像を体現していたのです。

 

見た目はとてもシンプルで、無駄な装飾のない洋服や上品なアクセサリーを身につけている。でも、だからこそ、その人の持っている雰囲気やらしさが引き立つ。わたしが素敵だと思う人は、きっと、洋服やアクセサリーがその人よりも前に出ていないことが一つの条件としてあるのだと思います。

 

それは、着こなし上手とも言えるかもしれない。けれど、着こなしが上手に見えるというのは、着る人が自分のことをよく知っているからでもあります。

 

トレンドや定番だけに流されることなく、自分の体型を理解し、なりたい雰囲気、その日の気分なども考慮しながらファッションを楽しむ。社会的な立場やシーンによっては、TPOに合わせた装いをせねばならない日もありますが、日々のファッションを楽しむときは、自分の内側にある視点でアイテムを選ぶことが自分らしい着こなしにつながると思うのです。

 

誰かから見られていることを意識してコーディネートを組み立てることが決してよくないといいたいわけではありません。ただ、その人にしっくり馴染んでいるファッションをしている人を見ると、ああ、この人はきっと自分に似合うものを見つけるまで、たくさんいろんな服を着て、失敗もして、そのたびに自分を観察して、そうやって生きてきたんだろうなあ、と想像するのです。

 

なんでも、はじめから上手にできる人はいない。料理も、音楽も、スポーツも、仕事も、そしてファッションも。途中でやめずに続けてきたから、上手くできるようになる。そんな辛抱強さや粘り強い探究心が一つのセンスの塊となって、素敵な人の雰囲気を作り上げのだと気づかされると、今はできないことも、しつこく諦めずに続けていけば、いつかはできるようになるかもしれないと小さな希望が生まれる。

 

素敵な人というのは、そうやって生きる活力さえも与えてくれるような、大きな光のような人ともいえますね。